先日、中国・上海浦東国際空港の保安検査場で、モバイルバッテリーを没収される事態になり、とてもとても悔しい思いをしました。
これから中国に行かれる方が、モスと同じ目に遭われません様に、との思いから、その時の経験から得た事や、帰国後調べて判明した中国のルール等をお伝えいたします。
参考になれば幸いです。
Contents
中国ではインターネットが役に立たない
帰国の際の保安検査場での出来事です。
モスの手荷物はショルダーバッグ一つのみ。
X線検査のコンベアの手前で、ショルダーバッグからノートパソコンとスマートフォンを取り出し一つの籠に入れ、もう一つの籠にショルダーバッグとズボンから外したベルトを入れて、モス自身は探知機のゲートを無事に通過。
検査装置から出てきた荷物を受け取ろうとしたところ、保安検査場の男性係員がショルダーバッグとベルトの入った方の籠を手に取り、モスに対して、怪訝そうな顔つきで一切言葉を発しないまま、人差し指で come here の表現をしました。
モス自身、何もやましい事はありませんし、バッグの中にも何も問題になる物は入っていませんでしたので、(念の為にチェックするだけだろう)と思い、黙って従いました。
バッグを開けていいか?という係員のジェスチャーに(OK!)と応え、チェックの済むのを待ちました。
すると、バッグの中からモバイルバッテリーを抜き取り、何やら中国語で話し始めました。
係員は、モスが中国語が通じないとわかると、今度は英語で話し始めます。
モスが(ノーチャイニーズ、ノーイングリッシュ、ジャパニーズオンリー)と言うと、今度は別室に連れていかれました。
そこで、印刷物を見せられたりしましたが、とにかく言葉が通じないので、理解出来ません。
そこで、スマホの wi-fi 設定画面を係員に見せ、空港内の FREE wi-fi に繋げる為のパスワードを入力してもらいました。
晴れて我がスマホがネットに繋がり、翻訳ソフトを使って会話が出来るとホッとした訳ですが、何回操作しても翻訳結果が表示されないのです。
これが噂に聞くところの、中国のネット規制なのでしょう。
係員もご自身所有のスマホで同じ事を試みてくれている様でしたが、結果は同じでした。
言葉は通じない。ネットも役に立たない。ないない尽くしの八方ふさがり。
わかるのは、モバイルバッテリーに何らかの問題があるらしい、という事だけ。
見せられた印刷物や、周りの雰囲気から想像して、(どうやらこれは、ペットボトルの飲料水を持ったまま保安検査場を抜けられないのと同じなんだろう。)と思い、係員に(モバイルバッテリーをここで捨てていけという事なのか?)と、身振り手振りで確認したところ、笑顔で yes の反応。
そのままモバイルバッテリーは没収され、意味のわからぬまま帰国したのでした。
中国のモバイルバッテリーに関するルール
帰国後、早速ネットで調べてみると、モス以外にも同じ経験をされた方が大勢いらっしゃる事が判明しました。
没収された理由についても、中国で定められたルールによるものだという事がわかりました。
日本では問題にならないのに何故中国ではダメなのか・・・と、釈然としない思いは、正直申すと未だにあるのですが、ルールがある以上どうしようもありません。
最初から知っていたら持っていかなかったのに・・・
この言葉に尽きます。
皆さんがモスと同じ悔しい思いをしなくて済む様に、以下の様なルールがあるんだという事を知っておいて下さいね。
100Wh以下であることが製品に記載されたバッテリーは、機内持ち込みも受託手荷物も可
一見、何も問題がない様に見えますが、ここで注目していただきたいのは、製品への記載の有無です。
100Wh以下である事がわかっていても、それを記載されていない製品は没収される可能性が大です。
100Whを超えるバッテリーは、機内持ち込みも受託手荷物も不可
これは仕方ありませんね。
100Wh以下であることが製品に記載された予備バッテリーは機内持ち込みは可、受託手荷物は不可
パソコンやゲーム機器等の予備のバッテリーをお持ちの場合、100Wh以下である事が記載されていても、受託手荷物に入れていたら、恐らく呼び出されるのでしょう。
また、この場合も、記載がなければ没収される可能性が大です。
問題はワット時定格量(wh)
調べてみますと、
電池容量(mAh)/1000 × 放電電压(V) = ワット時定格量(Wh) になるらしいです。
リチウムイオン電池の電圧は3.7Vとの事ですので、モバイルバッテリーにWhの記載がなくても、容量がわかればワット時定格量は計算出来ます。
(例)容量が27000mAhのモバイルバッテリー
27000/1,000×3.7=99.9Wh
(例)容量が43000mAhのモバイルバッテリー
43000/1,000×3.7=159.1Wh
いずれにしても、容量しか記載されていない場合、保安検査を通してくれる保障は全くありません。

まとめ
これから中国へ行かれる方で、モバイルバッテリーや、電子機器の予備バッテリーを持っていかれる場合には、あらかじめ、ワット時定格量(Wh) が記載されている事を確認して下さい。
記載されていないものや、100Wh を超えるものは持っていかないで下さい。
100Wh 以下のものは、受託手荷物に入れず、ご自身で機内に持ち込んで下さい。
あと、中国の空港をトランジットで利用される方も、中国を出発される前の検査で同様に引っかかる事がありますので、くれぐれもご注意下さい。
Have a nice trip!!
それではまた~(=^・^=)